近年、さまざまなメディアやインタービューで、上司とメンバーが個人でミーティングを行う1on1の重要性について扱われています。一方で、「効果的な1on1の管理ができない」「1on1が振り返りの場としてうまく機能していない」など、1on1の進行管理に課題を持っている方も多いのではないでしょうか。そこで本記事では、1on1を効率的に管理・進行するための1on1ツールについて詳しく解説します。
1on1とは?
1on1とは、一般的に上司とメンバーが1対1で行う面談を指します。最小人数で実施することで、相手からより深い洞察を得られます。1on1の目的はさまざまですが、上司とメンバーの目線のすりあわせ、各種課題の共有やサポートなどが挙げられます。1on1は、週次や月次などの頻度で開催され、面談時間は頻度に応じて15分〜1時間程度が一般的です。1on1をキメ細やかに行うことで、上司とメンバーの目線のズレを補正したり、メンバーのコンディションを把握してスムーズに組織業務を遂行できるでしょう。
1on1ツールとは?
1on1ツールは、1on1をより効果的に行うためのツールです。具体的には、面談内容の記録、面談の時間設定、面談のフォーマットなどをマネジメントできます。1on1ツールを活用することで、過去の面談内容を活かしながら効果的に1on1を進行できます。
この記事の読者におすすめのツール
スマカン株式会社
スマカンは、人材情報の見える化、人材配置、人材育成、目標管理、人事評価などの人材戦略に役立つクラウド人事システムです。従業員の評価やスキル、保有資格や執務能力など、あらゆる人材情報を一元化し、人事業務の効率化や人材マネジメント、戦略人事を支援します。
1on1ツールを導入する3つのメリット
続いて、1on1ツールを導入するメリットについて3つ触れていきます。
メリット1.上司とメンバーの関係性の向上
1on1ツールを活用することで、上司とメンバーの関係性向上が期待できます。1on1ツールの中には、メンバーのコンディションを診断できる機能があります。また、メンバーの仕事の可視化もできるので、上司観点では、よりきめ細やかにメンバーの状況を把握できます。メンバーの状況を把握したうえで適切なコミュニケーションがとれると、メンバーのエンゲージメントを高められるでしょう。
メリット2.心理的安全性の向上
リモート環境の普及により、孤立を感じる方も増えてきました。文字ベースのコミュニケーションが主流になると、気をつけないと関係性もドライになりがちです。1on1ツールを活用すると、メンバーとしても、上司に情報を伝える機会が増えます。これによりメンバーの心理的安全性の向上が期待できるでしょう。
メリット3.人事評価の効率の向上
1on1ツールは人事評価と連携できる機能が備わっています。メンバーの目標管理、進捗管理やフィードバックを記録できるので、スムーズな人事評価につながります。一般的には、人事評価は半期〜1年に1回なので、過去の仕事をまとめて整理することはメンバーも上司も大変な作業になります。1on1ツールを使えば、フィードバック、課題認識などの記録が蓄積されるので、業務効率化が期待できるでしょう。
面談の書き起こしにおすすめのサービス
株式会社ACES
営業プロセスをDXして商談情報を活用する商談解析クラウド。AIが商談の録画・文字起こしを行い、商談のブラックボックスを無くす営業支援ツール「ACES Meet」。さらに、商談後の報告や議事録はAIが代わりに作成するので、営業業務の工数削減を実現。
1on1ツールの選ぶ際のポイント
続いて、1on1ツールの導入を検討している方にむけて、選定のポイントを整理します。
ポイント1.スケジューリング機能やログ機能などがあるか
スケジューリング機能とログ機能は、1on1においてほぼ必須といえます。スケジューリング機能についてはストレスなく日程調整できるかどうか確認しましょう。できれば、リマインドも含めて管理できるものが望ましいです。ログ機能についても、前回の面談内容を管理する機能があるかどうかを確認しましょう。
ポイント2.フィードバック機能があるか
面談のトピックや面談内容に関して、上司からメンバーに対してフィードバックできる機能があるかどうかもポイントになります。面談内容への細かなフィードバックを行えると、次回から質の高い1on1を行えます。
ポイント3.人事評価の効率化を図れるか
日々の1on1は、長期的な人事評価につながっていることが重要です。このため、人事評価の効率化につながっているかも確認したいポイントです。MBO、OKR、コンピテンシー、360度評価など、さまざまな評価フォーマットがあるなかで、自社の人事評価に沿った1on1管理ができるツールを選びましょう。
おすすめの1on1ツール9選
TeamUp
TeamUpはクラウド型の1on1管理ツールです。TeamUpを使うことで、社内の1on1を見える化し、社員一人ひとりの状態をタイムリーに認識しやすくなります。1on1の「事前準備」「定着」「共有設定」の3つがTeamUpの柱となります。TeamUpを活用して質の高い1on1進行を手軽に行えます。
ポイント
- ログ、日程調整、トピック事前提出など1on1に必要な機能が網羅されている点が特徴
- 関係者へのログ共有機能があるため、1on1の組織管理に秀でている
- 料金は登録人数により変動するため、要問合せ
チームアップ株式会社(TeamUp, Inc.)
TeamUp (チームアップ)は、対話とフィードバックを組織の文化として取り入れるためのクラウドベースの1on1ツールです。このツールを使用することで、1on1の実施フローを効率化し、データを有効に活用することができます。社内の1on1を可視化することで、社員の状態をタイムリーに把握し、人事、経営者、部門長を含む会社全体での社員のフォローや育成が可能となります。
Co:TEAM
Co:TEAM(コチーム)は、1on1管理はもちろん、フィードバック面談、目標管理、人事評価を横断的に管理できる「パフォーマンス・マネジメント」ツールです。これまでバラバラに管理されていた「目標」「評価」「1on1」「フィードバック」を一元管理できる点がCo:TEAMの最大の特徴となります。
ポイント
- 「目標」「評価」「1on1」「フィードバック」を横串しで管理できる
- 新しい人事評価支援モデル 「パフォーマンス・マネジメント」を採用したツール
- 料金は要問合せ。デモリクエストも可能
株式会社O:
Co:TEAMは、1on1やフィードバック面談、目標管理、人事評価を繋ぎ、メンバー定着率とエンゲージメントを改善し、個人の成長と会社の成長を融合させる「パフォーマンス・マネジメント」ツールです。これにより、チーム間のコミュニケーションから「日常的なフィードバック」を増やし、「1on1支援」「目標管理(MBO/OKR)」「評価支援(360度含む)」機能が連携してエンゲージメントを育成します。
KAKEAI
KAKEAIは総合的なクラウド型の1on1支援ツールです。日程調整、トピック設定などの基本機能はもちろんのことKAKEAI内でビデオ通話が可能です。また、会議内でファシリテーションがしやすい各種フォーマットや仕組みを備えています。
ポイント
- 1on1の質向上に向けた複数の特許を取得している
- 事前準備、実施支援、事後フォローなど全ての1on1工程をサポート
- 利用人数に連動した料金体系のため、要問合せ
株式会社KAKEAI
Kakeai(カケアイ)は、組織内の1on1の属人化を防ぎ、組織に定着させるためのクラウドツールです。本音を引き出すことを目的としており、さまざまな業種や職種の上司と部下の間でのコミュニケーションをサポートしています。
HRMOSタレントマネジメント
HRMOSタレントマネジメントは総合的なタレントマネジメントツールですが、1on1の支援機能も備わっています。面談アジェンダ設定、面談記録などの機能はもちろん、人事向けの1on1レポートとしての連携も可能です。
ポイント
- 1on1特化型ではないためタレントマネジメントと高度に連携が可能
- 基本的な1on1支援機能は網羅されている
- 料金は要問合せ
株式会社ビズリーチ
HRMOSタレントマネジメントは、人材データの活用を通じて従業員のスキルと活躍を「見える化」するサービスです。組織の課題を特定し、最適配置、育成、採用、離職防止を支援します。
HRBrain
HRBrainは従業員体験を高めるための組織診断からタレントマネジメントまでワンストップで支援可能な総合的な人事プラットフォームです。1on1特化型サービスではありませんが、基本的な1on1の記録機能を有しています。面談記録、コンディションチェック、フィードバック機能を活用できます。
ポイント
- 必要十分な1on1機能を搭載
- タレントマネジメントシステムの情報連携が容易
- 料金はプランにより異なるため要問合せ
株式会社HRBrain
HRBrainは、顧客満足度No.1を誇るタレントマネジメントシステムです。このシステムは、「人事評価」「人材育成・配置」「人材データ管理」「組織分析」など、人事の重要な業務を効率化し、蓄積したデータをもとに効果的な人事戦略を実現することが可能です。
シナジーHR
シナジーHRは総合的な人事クラウドサービスです。タレントマネジメント、評価システム、面談支援、社内SNSなど幅広い機能を提供しています。面談の見える化、面談内容のログ取得、評価ツールとの連携などが容易にできます。
ポイント
- 基本的な面談支援機能は網羅されている。
- ユーザーごとの料金体系。1ユーザー400円〜
Sharin 株式会社
シナジーHRは、ビジネスパーソン向けの組織改善ツール群を提供するサービスです。このサービスは、組織内のコミュニケーションや人事評価、面談などのプロセスを効率化し、1人1人が活躍するチーム作りをサポートします。
INSIDES
INSIDESはリクルートグループが提供する1on1特化型の面談支援クラウドです。INSIDESはパーソナルレポート機能と呼ばれるメンバーコンディション把握のためのアンケート・診断機能が優れています。また、チームマップと呼ばれるマネジャーの評価とメンバーの状態を比較するマッピング機能もあることで、組織コンディションの可視化に優れています。
ポイント
- 専門家への個別相談サービスなど面談質を高めるための支援機能がある
- 「パーソナルレポート」「チームマップ」で組織コンディションを可視化
- 1メンバー月額600円
株式会社リクルートマネジメントソリューションズ
INSIDES(インサイズ)は、リクルートマネジメントソリューションズが開発した1on1支援ツールです。ビジネスパーソン、特にマネジャーやリーダー向けに、部下やチームメンバーとのコミュニケーションを効果的に行うための支援を提供します。このサービスは、1on1のミーティングの質を向上させることを目的としており、マネジャーと部下の関係を強化し、組織の生産性やモチベーションを高めることを目指しています。
タレントパレット
タレントパレットはオールインワン型の人事クラウドです。人材管理から評価、配置、採用、研修、健康管理まですべての人事データを効果的に活用できます。1on1ミーティングサポート機能として基本的な1on1支援機能が搭載されています。
ポイント
- 基本的な面談記録やフィードバックが可能
- タレントパレット内の他機能との連携が充実
- 料金は要問合せ
株式会社プラスアルファ・コンサルティング
タレントパレットは、人材データを一元化・分析することで組織力を最大化させるタレントマネジメントシステムです。人事にマーケティング思考を取り入れて、科学的人事戦略を実現します。人材の見える化や最適配置などの豊富な機能がワンプラットフォームで提供されています。また、社員のモチベーションやエンゲージメントを把握する機能も搭載されています。
Wistant
Wistantは人事マネジメントの支援ツールです。ピープルマネジメント、目標管理、1on1支援、マネジメント分析機能などピープルマネジメントのための基本機能を網羅したツールとなっています。1on1機能は、事前のアジェンダ作成、ペアやスケジュールの設定はもちろん、実施状況や対話の質を分析できます。
ポイント
- 総合型のピープルマネジメントツール
- 基本的な1on1支援機能は搭載済
- 料金は要問合せ。14日間の無料トライアル付
株式会社フルート
Wistant(ウィスタント)は、OKR(Objectives and Key Results)を管理し、チームのパフォーマンスを向上させるためのツールです。ビジネスパーソンや組織全体が目標を設定し、それを達成するための具体的なアクションを計画し、その進行状況を追跡することができます。
ツールを活用して1on1をより効果的に運営しよう
本記事では1on1ツールの特徴、導入ポイントに加え、おすすめの1on1ツールについて紹介しました。1on1ツールがどのようなものか、代表的なツールにはどのようなものがあるかがお分かりいただけたかと思います。デモ利用ができるツールもありますので、まずはトライアルしてみることをおすすめします。