コピーライト(Copyright ©)の意味と書き方とは?記号の使い方や表記方法・3つの必須項目を解説

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「コピーライト(Copyright)」とは著作権を表す

ホームページ閲覧時に、フッターなど画面下部にコピーライトについての表記を見かけることがあります。そこで使用されている文字は、「©・Copyright・All Rights Reserved」などですが、サイトにより表記方法にばらつきがあります。また、そもそも表記がないサイトもあります。コピーライトの正しい意味や利用方法について気になる方も多いのではないでしょうか。本記事では、コピーライトの意味や書き方について解説します。なお、コピーライトとは、音楽や美術、映画などの創作物に対する著作権を意味します。

著作権とは

著作権は知的財産権の一つです。文芸や学術、美術、音楽、映画やダンスの振り付けといった、文化的な創作物は著作権で保護されています。「保護されている」とは、著作者に無断で作品のコピーなどをしてはいけないことを意味します。具体的に著作権法が定義する著作物とは以下のとおりです。ホームページやWebサイトも、以下の条件に合致していれば、創作物となり著作権法保護の対象となります。

「思想又は感情を創作的に表現したものであつて、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するものをいう」 著作権法

©のマークの意味

©マーク(マルシーマーク)は著作権マークを意味します。つまりこのマークがついているものは著作権法上保護される著作物であるといえるのです。

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©マークの使用について

©マークの使用は、万国著作権条約に規定されています。ただし、現在では日本も含めた世界中のほとんどの国が著作権について、ベルヌ条約を締結し「無方式主義」を採用しているためマークの使用は必須ではありません。法律的な意味合いもほとんどありません。万国著作権条約とベルヌ条約の双方が適用される場合、ベルヌ条約が優先適用されるためです。

では、どうして現在も©マークが多くの場所で使用されているのでしょうか。実は、かつてアメリカなどでは著作権については方式主義をとっていました。「無方式主義」「方式主義」については以下のとおりです。

  • 方式主義:権利を得るために定められた機関への登録等が必要。
  • 無方式主義:著作物が作られた時点で自動的に権利を付与する。権利取得のための「登録制度」などは禁止。

つまり、日本では「無方式主義」である著作物ですが「方式主義」のアメリカに対しては、著作権の存在を書き記し、権利を主張する必要がありました。そのために利用されたのが万国著作権条約に規定された©マークです。

アメリカは1989年に、ベルヌ条約を締結、無方式主義に移行しています。©マークを今でも利用するのは、そのころの慣習が残っているためです。

コピーライト(Copyright、©)の表記は必須なの?表記しておく3つのメリット

結論から言うとコピーライト表記は慣習化で残っているもので必須ではありません。表記がなくても、法律上著作権は保護されます。しかし、あえて表記することに意味がある場合もあります。ここでは、表記のメリットをみていきましょう。

メリット1.著作権保護コンテンツだとアピールすることで無断転載を防止する

日本をはじめ世界のほとんどの国がベルヌ条約を締結しています。そのため、著作物が作られた時点で、自動的に権利が付与されます。本来であれば、現在は特別な表記は不要です。しかし、コピーライトマークの存在は広く知られています。そのため、表記することで、著作権保護コンテンツであるアピールとなり無断転載などの権利侵害を防止する効果が期待できます。

メリット2.著作権保持者を明確にできる

無方式主義では、特別な登録作業は不要です。そのため、特に記載がない限りその作品の著作権を持っているのが誰なのかすぐにはわかりません。名前や企業名などを明記することで著作権保持者が明確になります。

メリット3.著作物の発行年を明確にできる

著作者と一緒に著作物の発行年を記載することで、発行年を明確にできます。著作権の保護期間は原則として、「著作者の生存している期間」に加えて「著作者の死後70年間」です。例外として、無名・変名で発表され著作者が明確でない著作物の場合、「公表後70年」が保護期間となります。また、団体名義の著作物に関しても、著作者が法人か個人かを問わず、保護期間は「公表後70年間」です。

コピーライト(Copyright、©)の書き方・使い方

コピーライトの書き方と使い方について説明します。

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コピーライトに記載しておくべき3つの項目

記載しておくべき3つの項目は以下のとおりです。

ポイント

  • ©
  • 著作権者名
  • 著作物の発行年

©のみだと少し心もとない気がして、つい、Copyrightと併記したくなるかもしれません。しかし、©は、万国著作権条約の規定により利用されていたマークです。この条約では、著作物に上記3つの記載が必須でした。

現在ではベルヌ条約が広まり、この条約の意義は薄れつつありますが、今でも慣習としてこちらの書き方が残っています。そこで、一番シンプルな書き方は、「©著作者名2021(発行年)」となります。上記3つが揃っていれば充分です。著作者名と発行年の記述の順番に決まりはありません。さらに表記を付け加えて「Copyright©2021著作者名All Rights Reserved.」なども誤りではありません。「All Rights Reserved.」とは、「全ての権利を保持している」という意味です。©は必須条件なので、Copyrightと入れる場合も併記しておきましょう。

発行年について、2017-2021など、開始年と更新年を併記しているサイトもあります。更新年の記載があってもかまいませんが、表記をすっきりさせたい場合などは発行年のみの記載で問題ありません。

HTMLで表記する方法

現在、HTMLで表記する方法は以下のとおりです。©は「©」で表示します。

<small>&copy; 著作者名2021</small>

HTMLの最新バージョンであるHTML5において、<small>タグは、免責や警告、著作権などを示します。

ホームページのフッターでの書き方例

コピーライト表記はホームページのフッターに記載するのが一般的です。フッターとは、ホームページ画面の最下部のことを意味します。フッターのタグは以下のとおりです。

<footer></footer>

ここに、コピーライトを含めると以下のとおりです。

<footer><small>&copy; 著作者名2021</small></footer>

好みに合わせて、長い記述でも問題はありません。一例を紹介します。

<footer><small>Copyright©2021著作者名All Rights Reserved.</small></footer>
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まとめ:コピーライトを表記する際には3つの必須項目をおさえておこう

コピーライトの表記は必須ではありません。しかし、書き添えておくことで、著作者や著作物の発行年などが明らかになります。そして、無断転載や無断コピーを抑止する効果に繋がります。記載する際は「©、著作権者名、著作物の発行年」の3つの必須項目を入れ忘れないように気を付けましょう。

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