etl

ETLとは?ETLツールが必要な理由や導入メリットを解説

  • 最終更新日:2021-10-03
  •  
etl

本記事ではETLについて解説をします。近年はDX(デジタルトランスフォーメーション)というワードが叫ばれて久しいですが、企業のデジタル化を進めるうえで欠かせないのがデータです。様々なシステムに蓄積されたデータをどのように整理し、事業運営に活かすのかは非常に重要なポイントと言えるでしょう。データの整理に必須の概念ETLについて本記事で基本的な定義やメリットなどを紹介します。

ETLとは

ETLは、Extract(抽出)Transform(変換)Load(格納)の略です。システム間のデータを統合する際のプロセスを総合した概念です。様々なシステムのデータを抽出(Extract)し、それぞれ必要な形に変換(Transform)し、最後に格納する(Load)一連のプロセスをさします。また、このプロセスをより効率化するためのサービスをETLツールと呼びます。

DWH(データウェアハウス)とは

前述のETLのプロセスの中で、最後に格納するプロセスにおいて格納先のことをDWHと呼ぶケースが多いです。DWHはData Ware House(データウェアハウス)の頭文字をとっています。DWHは会社の意思決定のスピードや正確性を高めるための統合的なデータベースです。例えば、マーケティングデータ、顧客データ、財務データなどの独立したシステムのデータを整理統合する場所がDWHとなります。

例えば、DWHに格納しているデータをビジュアライズ可能なツールに接続することでより高度な分析などを行うことができます。このようなビジュアライズ可能かつ分析ができるツールをビジネスインテリジェンスツール(通称:BIツール)と呼びます。

関連記事

BIツール(ビジネスインテリジェンスツール)とは、企業のあらゆるデータを「収集・蓄積」「集計・分析」「可視化」することで経営に役立てるほか、営業やマーケティングなどさまざまな分野で業務の効率化を図ることができるツールです。ビッグデータを経営[…]

ETLツールが必要な理由

一般的に企業は様々なシステムを利用しています。また、それぞれのシステムは全てデータの形式など互換性がとれていることはマレです。例えば、マーケティング部が使っている分析ツールで取得したデータと営業部が利用している法人データを統合整理する場合は、互換性がある形に変換する必要があります。ここで先ほどのデータ抽出、変換、格納というプロセスが必要になります。これをゼロから開発することは不可能ではありませんが大きな負荷が伴います。ETLツールを使うことでより効率的にデータ基盤の整理を行えます。これがETLツールが必要な理由です。

ETLツール導入のメリット

ETLツールの導入のメリットは大きく2点あります。

開発の効率化

前述の通りETLツールを導入することで開発工数の削減につながります。ツールによっては開発そのものが不要で、簡単な作業でデータ接続が可能なツールもあります。操作性の高いUIで高品質なシステムを構築できるため、事業運営のスピードも向上します。

メンテナンス性の向上

接続するシステムのアップデートに合わせてETLの工程もチューニングしていく必要があります。ETLツールでは主要なシステムのアップデートに合わせたバージョンアップを行なっているものもあり、ゼロからの開発に比べると圧倒的にメンテナンスをしやすいと言えるでしょう。

データ基盤の高品質化

より専門的なETLツールベンダーを利用することで、横断的なデータを整理・統合する専門的なパッケージを手に入れることができます。もちろんツールによりますが、例えば、データ接続のコネクタ、使いやすいインターフェースなど高いパフォーマンスを出すための高品質なデータ基盤を構築するための様々な機能があります。

ETLツールの種類

実際に導入を検討する際に、ETLツールにはどのような種類が存在するのでしょうか。大きく2パターンあります。

オープンソース型

1つ目はオープンソースで提供しているタイプのサービスです。オープンソース型の最大のメリットはコストパフォーマンスです。無料で提供しているサービスも多いため、「試しにETLを使ってみよう」という企業にとってはちょうどよい検証の場になり得ます。一方で、サポートが充実しているとは言えないためチーム内に豊富なIT知識をもつメンバーが必要となります。

ライセンス型

ETLツールベンダーが有料ライセンスを提供しているパターンです。ベンダーによるコンサルティングやサポートが充実しているため、専門意見を聞きながら構築できるメリットがあります。一方で、多額の費用が発生します。数百万から場合によっては1,000万円を超える規模のサービスもあります。ライセンス型は大企業など規模が大きいデータを保有している企業向けといえるでしょう。

 

さいごに

本記事ではETLの概要やツールが必要な理由、そしてツールの導入メリットについて解説をしました。ETLツールを使うことでデータ基盤の整理プロセスを大幅に効率化できることがおわかりいただけたかと思います。ETLの概念を正しく理解して、適切なデータ基盤の構築につなげてみてはいかがでしょうか。

関連記事

データベースという言葉はビジネスシーンでもよく使われますが、理解が曖昧なままで過ごしてしまっている方も多いでしょう。そこで、本記事ではデータベースの基本知識や、データベース選びのポイント、おすすめのデータベースなどについて詳しく解説します。[…]

etl
フォローして最新情報をチェック!

Utillyに御社のサービスを掲載しませんか?

成果報酬型のリード獲得メニューやサービスのレビュー記事広告など、
御社サービスのマーケティングに活用できます。まずはお問い合わせください。