企画書の基本の書き方は?7つの構成と、作り方5つのポイント【デザイン・構成・表紙】

どんな職種においても、チームで協力してプロジェクトを遂行するビジネスの現場では、企画書の作成は必須事項です。新人研修として、花見や暑気払いなどの社内イベントの企画・運営をまかせる事例もよく目にしますが、こうした研修も企画書を作成する経験を積むことが主な目的であったりします。しかし、企画書の作成方法について、会社の上司や先輩から丁寧に教えてもらったという経験がなく、経験を積む中でなんとなく企画書をまとめていくスキルを身につけてきた方も多いのではないでしょうか。部下や新入社員に研修したり、アドバイスする立場になったときにも、企画書を作成するノウハウやテクニックを再確認しておくことは大切です。本記事では、企画書を作成するのが初めての新人社員や、より質の高い企画書を作成したいと考えているビジネスパーソンに向けて、企画書の基本的な書き方について、構成や作り方のポイントを踏まえて解説します。

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企画書の定義

まずは企画書の役割や、それを作成する目的を正確に把握するために「企画書とは何か」といった定義を再確認しておきましょう。

企画書を作成する目的

企画書とは、自分の考えたアイデアを実行に移すために、具体的な計画を記載して意思決定権のある人物や企画書に提出する書類です。企画書を作成する目的は、企業のかかえる問題点に対して解決策を提示し、実際に行動へ移してもらうためのアクションプランを練っていくことになります。

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企画書と提案書との違い

企画書と似た文書に提案書があります。両者には明確な役割の違いがありますが、混同している人も多いので、その違いについて説明します。

企画書は、組織内外の意思決定権を持つ人物や機関に対して提出する、新規プロジェクトや新商品・サービス開発などのアイデアを実務レベルに落とし込んだ企画として目に見える形に資料化した文書のことです。企画書には、主に社内向けに作成される「内部用企画書」と、一緒にコラボレーション・共同プロジェクトに取り組む企業や、顧客であるクライアント企業向けに作成される「外部用企画書」に分けられます。両者は企画を伝える受け手が異なるので注意しましょう。

一方で、提案書は問題に対する改善策や解決策のアイデアを示した文書で、一般的に顧客に対して提出されるものであると認識されています。企画書と比べて、実現性に関する裏付けや、実務レベルに落とし込んだ手法までは要求されないことが多いです。しかし、この提案書を足がかりにして、企画書を作成することも多いので、その点は意識しておきましょう。

企画書を構成する上で必須となる7つの項目

文章作成の基本に「Who(誰が)」「When(いつ)」「Where(どこで)」「What(何を)」「why(なぜ)」「how(どのように)」5W1Hという言葉がありますが、ビジネス文書の作成においては、これに「Whom(誰に)」と「How much(いくら)」を追加して6W2Hを心掛けると良いと言われています。ここでは、6W2Hにも触れながら企画書を構成する上で必須となる7つの項目について解説します。

1.表紙・タイトル

表紙・タイトルは、読み手に企画のテーマを伝える最初のテキスト・イメージとても重要な役割があります。タイトルもわかりやすく、長すぎないものにしましょう。また、表紙には企画書が作成された日付と、企画立案者した担当者の名前や企業名、所属名も記載することが通例になっています。

2.企画のコンセプト

企画書の要となるのが、企画の内容を端的なフレーズで示すコンセプトです。コンセプトとは、英語に直訳すれば「概念」のことで、ビジネス用語としては「企画・広告などで、全体を貫く基本的な観点・考え方」(Oxford Languages)を意味します。ビジネス文書の6W2Hの中でも「Who(誰が)」「Whom(誰に)」「What(何を)」「how(どのように)」といった部分に関連が深い項目です。自社の商品・サービスを誰が主体となって誰にどのような手法を使って提供していくかということをまとめていきましょう。

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3.現状分析(競合・自社・市場の分析)

ビジネス文書の6W2Hにおける「why(なぜ)」「Where(どこで)」「Whom(誰に)」「What(何を)」といった部分に関連する項目です。競合の商品・サービスと、自社の商品・サービスを比較したデータや、最新のトレンドを踏まえた市場動向の分析などの現状分析は「なぜこの企画が必要なのか」を裏付ける企画立案の背景となります。現状分析の結果、自社の商品・サービスが抱える問題は何か、ターゲットとなるペルソナのニーズとは何かといった課題の全体像を明らかにしていくことで、企画の持つ説得力が高まります。現状分析では、客観的なデータを用いることを心がけ、グラフや表などを用いて視覚的にもわかりやすい資料を例示していくことも効果的です。

4.手段

ビジネス文書の6W2Hにおける「how(どのように)」にあたる部分です。企画書をまとめる際には「アイデアを実現させる方法」としての手段を明記することが大変重要です。手段の書かれていないアイデアは、単なる机上の空論であると受け止められる可能性があるからです。いくら魅力的な企画であっても、実現性が乏しい内容では意味がありません。受け手が現実的に実行可能な企画であると捉えられるように、具体的な手段に言及する必要があるのです。

5.スケジュール

ビジネス文書の6W2Hにおける「When(いつ)」にあたる部分です。企画の実施スケジュールを、簡潔に説明しましょう。スケジュールについては、ガントチャートやアクションプランといったビジュアライゼーションを用いることも効果的です。また、長期間にわたるプロジェクトでは、作業の進捗を確認するためにマイルストーンとなる中間目標地点を設定しておきましょう。中間目標地点を複数設定することで、リスケジューリングや軌道修正にも柔軟に対応できるようになります。

6.チームの構成(担当者)

ビジネス文書の6W2Hにおける「Who(誰が)」にあたる部分です。チームのメンバーには、どういった専門性や経歴を持つ人物がいるのか、このセクションにおける責任者は誰なのかといったことを具体的に伝えることで、企画の実現性を具体化していくことが大切です。

7.費用

ビジネス文書の6W2Hにおける「How much(いくら)」にあたる部分です。企画にかかる費用を、簡潔に説明しましょう。具体的な費用を出すのが難しい場合でも、概算としての費用イメージを伝えることは、とても重要です。必要経費や、企画を実行するにあたって必要な人的コストなどについての概算も、しっかりと明記できると良いでしょう。

質の高い企画書を作成する5つのポイント

一生懸命企画書を作成しても、その企画が通らなければ意味がありません。ここでは、質の高く企画が通りやすい企画書を作る5つのポイントについて解説します。

ポイント1.一目で内容がわかる表紙・タイトルにする

企画書を作成する上で、とても重要なのが表紙・タイトルで読み手の心を「つかむ」ことになります。キャッチフレーズ的な文言を入れられると、より読み手の興味を惹きつけることができます。また、最新動向や時事的なトピックに関するキーワードを含んだタイトルは読み手の興味を惹きます。興味を惹くと言っても気を衒う必要はなく、例えば教育関連事業を行っているクライアントに提出する企画書であれば「コロナ禍におけるオンライン教育」「大学入学共通テスト」「英語民間テスト」「国際バカロレア」「N高等学校・S高等学校」といった企画書の読み手が現在関心を寄せるキーワードを盛り込むことも簡単で非常に効果的な手法の一つです。

ポイント2.目次を入れて概要・流れを示す

ある程度ボリュームのある企画書を提示する場合は、早い段階で企画の全体像をイメージ捉えてもらうために目次が重要なポイントとなってきます。まず企画書に目を通してもらうことが重要で、そのためには目次の段階で内容がわかりやすく、読む人の興味や疑問点に答えている箇所はどこなのかが見つけやすい構成にする必要があります。

目次を作成する場合には、企画書全体の構成を確認し、「全体」と「部分」を意識することが大切です。論理的な構造がまとまったら、次に章や節ごとに見出しをつけていきます。見出しは、章や節の内容が一目で伝わるような文章を心がけましょう。最後に、目次のデザインについても適切なスタイルを選択しましょう。本の目次のようなスタイル、Webサイトのようなレベル別の見出しを配置するスタイル、ロジックツリーのようなスタイル、写真やイラストといったビジュアルイメージも含めたスタイルなど、目次のデザインによって伝わる情報も変わってきます。どんな場面で使われる企画書なのかを想定して、最適なデザインを選びましょう。

ポイント3.コンセプト・ターゲットを明確にする

前述のように企画書のコンセプトを明確にしておくことは非常に重要です。その上で、その企画のターゲットとなるペルソナ設定についても、明確なイメージを持ってプランを練っていきましょう。年齢、性別、居住する地域、興味・趣味など、ターゲットとなるペルソナの属性も具体的に設定しておくと良いでしょう。

ポイント4.場合によっては1枚に簡潔にまとめるのも一案

働き方改革に関する取り組みを始めている企業では、社内会議にかかる時間的なコストを削減することで、長時間労働を改善する流れもあります。こうした取り組みと連動して、企画書の作成や社内プレゼンテーションにかかるコストも、なるべく無駄を省く傾向が強くなってきています。そこで、注目されているのが1枚企画書です。ソーシャルメディアの発展によって、トレンド動向の変化は急速になってきています。こうしたスピーディーな変化に柔軟に対応していく上でも、企画書を簡潔にし迅速に意思決定していくことの重要性が増しているのです。

また、元SoftBank社長室長で、ジャパン・フラッグシップ・プロジェクト社長の三木雄信氏が、孫正義氏が推奨する社内企画書として「A4・1枚、最初の10秒」というフレーズとともに企画書作成テクニックを紹介したことから、1枚企画書が近年ブームとなりました。そのメリットや効果も広く知れ渡ったので、企画書を1枚にまとめることを推奨する企業やビジネスパーソンも増えています。この考えに共鳴しているクライアント企業や上司に企画書を提出しなければいけないケースもありうるので、1枚でまとめられるスキルも身につけておきましょう。

ポイント5.デザインに悩む場合はテンプレートを活用する

企画をまとめることよりも、企画書を上手にデザインすることに苦手意識を持っている方は多いと思います。「企画書 テンプレート」と検索すると、企画書用のテンプレートを配布するサイトが数多くヒットします。Word、Excelといった汎用のフォーマットの商用可能なテンプレートを無料でダウンロードできるサイトも多数ありますので、レイアウトに時間をかけたり、フォントや色を選択したりといったことに悩んで時間が経ってしまうようであれば、このようなテンプレートの活用をおすすめします。

企画書を作成する上で参考になるサイト

ここでは、企画書を作成する上で参考になる事例が多数掲載されているサイトを紹介します。

1.販促コンペ

販促コンペは宣伝会議が主催する「販促会議 企画コンペティション」に応募された企画がまとめられたサイトです。同イベントは、協賛企業から出される商品・サービスのプロモーションについて課題を受け、解決策となるアイデアを企画書形式で応募するコンテストです。協賛企業の課題一覧と、グランプリ受賞作品の企画スライドを閲覧することが可能です。また、受賞した企画が実際に企業に採用され商品化に至った事例も紹介されています。販売促進に関する部署・プロジェクトに携わるビジネスパーソンはチェックしておきたいサイトの一つです。

ポイント

  • 宣伝会議主催の企画コンペティションコンテストにおける事例をまとめたサイト
  • 協賛企業の課題一覧と、グランプリ受賞作品の企画スライドを閲覧可能
  • 実際に企業に採用され商品化に至った事例も紹介

2.slideshare

slideshareはビジネス向けSNSとして世界最大規模の「LinkedIn」が提供しているスライド共有サービスです。無料でスライドの閲覧・公開といった機能を利用することができます。SlideShareのアカウントを作成することで利用できますが、すでにLinkedInのアカウントを取得している場合は同アカウントでログインすることも可能です。閲覧のみあればログインしなくても利用できます。サイトのTOPページは英語ですが、日本語のスライドも数多く共有されています。日本語のスライドを閲覧したい場合は、検索欄に日本語のキーワードを入れて検索してみましょう。企画書を作成する上で参考になるスライドが多数掲載されているだけでなく、「企画書 作成」といったキーワードで検索すれば、企画書作成術に関するスライドも見つけることができます。また、ある程度英語ができる方は、英語の企画書を閲覧するのも参考になるでしょう。

ポイント

  • 「LinkedIn」が提供しているスライド共有サービス
  • 無料でスライドの閲覧・公開といったサービスの利用が可能
  • サイト自体は英語のサービスだが日本語のスライドも数多く共有されている

 

3.alle

alleは日本語のスライド・企画書をまとめたサービスです。「デザイン・UI&UX」「プログラミング」「マーケティング」「組織運営・働き方」「企画書・プレゼン」といったテーマ別にスライド・企画書を検索することができるので、自分の作成したい企画書のテーマに近いサンプルも見つけやすいサービスです。有名デザイナーによるスライドやネットで話題となった資料なども多数掲載されており、企画書のレイアウトや構成、デザインの参考にも役立つサイトです。閲覧のみのサービスですがアカウントを作成する必要もないので、すぐに利用可能です。

ポイント

  • 日本語のスライド・企画書をまとめたサービス
  • テーマ別にスライド・企画書の検索が可能
  • 企画書のレイアウトや構成、デザインの参考にも役立つ事例が多数掲載されている

まとめ:自分なりの企画書のテンプレを作成しておくと便利

質の高い企画書が作成できれば、その後のプレゼンテーションや社内折衝に対する不安や懸念事項も少なくなるでしょう。また、企画書は何回も作成するものなので、毎回新しいフォーマットを考える必要はありません。本記事を参考にして自分なりの企画書のテンプレートを一度作成しておけば、その後もフォーマットを流用する形で質の高い企画書を作成できるようになるので大変便利です。

 

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