フローチャートとは業務やシステムの流れ、プログラムのアルゴリズムなどを図解したものです。業務全体の流れを時系列に従って可視化できるため、全体像の把握を行いやすく、メンバー間で情報共有を行えるというメリットもあります。とはいえ、フローチャートを分かりやすく作成することは意外と難しく、作成に手間がかかることも少なくありません。そこで本記事では、フローチャート作成ツールを選ぶときのポイントを確認した上で、フローチャートの作成におすすめのツールを紹介します。
フローチャート作成ツールを選ぶときのポイント
フローチャート作成ツールの効果を最大限得るためには、ポイントを抑えたツール選びが前提となります。フローチャート作成ツールを選ぶときのポイントは下記の4つです。
- 基本機能の使いやすさ
- データの入出力の可否
- 編集できるユーザー数
- オンライン上で編集可能か
それぞれ詳しく見ていきましょう。
ポイント1.基本機能の使いやすさ
フローチャートをExcelや手書きなどで作成する手間を省くために、フローチャート作成ツールの導入を検討する企業は多いと見受けられます。しかし、フローチャートの基本機能が使いにくいと、操作に慣れるまでに時間がかかってしまうため、導入による効果が実感しにくくなります。フローチャート作成ツールを選ぶ際は基本機能の使いやすさを重視してください。機械操作が苦手な人でも扱いやすいか、直感操作できるか、サポートの充実度といった点に着目するようにしましょう。
ポイント2.データの入出力の可否
フローチャートの作成は既存データの入出力など何かと手間がかかります。データの入出力を自動で行う機能が搭載された作成ツールを利用すると、データの入出力を従業員が行う必要はありません。また、データは構造化済みデータとして残るため、そのデータを利用して描画ツールを後から差し換えたり、アップデートしたりするとも可能です。
ポイント3.編集できるユーザー数
フローチャート作成ツールはツールによって編集できるユーザー数が異なります。そのため、ツールを選択する際は編集できるユーザー数を確認しておくようにしましょう。ツールによっては追加料金を支払うことで利用人数を増やすことも可能です。
ポイント4.オンライン上で編集可能か
オンライン上で編集作業を行えるフローチャートは便利です。オンライン上で編集を行えれば、フローチャートの編集を社外でも行えます。特に、リモートワークや在宅ワークを導入している企業であれば、オンライン上での編集の可否はツールを選択する上で重要なポイントになるはずです。一方、ダウンロード式のフローチャート作成ツールの場合、ソフトがダウンロードされたパソコンでしか編集を行えないため、移動中や自宅からの編集が難しくなります。
フローチャート作成ツール厳選7選
フローチャート作成ツールにはさまざまな種類があるため、どの作成ツールがよいのか悩まれている企業のご担当の方も多いことでしょう。そこで、おすすめのフローチャート作成ツールを7つ紹介します。それぞれ詳しく見ていきましょう。
miro
miroはチームの共同作業を効率化するためのホワイトボードツールです。miroは100種類以上のツールやアプリと連携しながら、1つのボードで共同作業を行うことができます。フローチャートをベースにディスカッションをしたり、ブレインストーミングをしたりなど柔軟なコラボレーションが可能になります。
ポイント
- シンプルなフローチャートから複雑なネットワーク図まで豊富なテンプレート
- クリックだけでフローチャートの編集などが可能
- 無料プランあり
本記事ではクリエイターやビジネスパーソンに絶大な人気を誇るオンラインホワイトボードサービス miro(旧 Realtime Board )について解説します。miroがあれば、「アイデア出し」「プロトタイプ作成」「ブレスト」「業務整理」[…]
Figma
Figmaは個人やチームで使えるオンラインホワイトボードです。オンライン上のホワイトボードには自分の意見や質問を手軽に書き込めます。また、図形と矢印を活用すれば、フローチャートの作成を簡単に行えます。その他にも、ワークショップ機能があるため、ミーティングや振り返りといった用途にも利用可能です。
ポイント
- フローを図形と自動コネクターですばやくマップ化できる
- ダイアグラムテンプレートの種類が豊富
- 無料で利用できるプランがある
Lucidchart
Lucidchartはスマートな作図や資料の作成をサポートするサービスで、世界各国の企業で利用されています。フローチャートの作成に慣れていない人でも、あらゆる種類のプロセスを描き出せる機能やテンプレートが充実しています。また、自身が携わっている業務の状況や複雑な業務のマッピングを簡単に行えるため、チームでの情報共有も容易に行えます。
ポイント
- 個人の現状や業務プロセスを簡単にマッピングできる
- Google ワークスペースやMicrosoft、Slack、Teamsなどに接続できる
- 無料で利用できるプランがある
Cacoo
Cacooは図を使いながら頭の中をメンバーと共有し合えるオンライン作図ツールです。クラウドベースのツールであるためインターネット環境があれば、場所を問わず図を作成できます。また、共同作業をリアルタイムで行えるため、メンバー間で会話をしながらコメントを書き込んだり、アイデアを可視化したりすることも可能です。
ポイント
- Cacooのアカウントを持っていない相手にもリンクの送付で図を共有できる
- フローチャートやワイヤーフレームに使えるテンプレートが豊富にある
- 全14日間の無料お試し期間があるから使用感を確認した上で契約できる
株式会社ヌーラボ
〜“こんな感じ!”を持ち寄ろう。図を使いながらリアルタイムで頭のなかを共有し合う。Cacoo〜
チームのアイデアを形にして共有できるオンライン作図ツールです。
Google Slides
Google SlidesはGoogleが提供するサービスの一つです。Googleアカウントがあれば、特別な契約をしなくてもプレゼンテーションを作成できます。作成したプレゼンテーションは閲覧や編集を許可した複数人でオンライン上で作業することも可能です。図や表の挿入を容易に行えるため、フローチャートの作成も容易に行えます。
ポイント
- ユーザーのニーズに合わせて編集、閲覧、コメント入力など権限の設定ができる
- プレゼンテーションはオンライン上に自動保存されるため保存漏れの心配がない
- Googleアカウントがあれば利用できる
Canva
Canvaを活用することで、プロ品質のデザインを誰もが手軽に作成できます。フローチャートの作成に利用できるテンプレートも充実しているため、好みのデザインを選び、文字を入力するだけでフローチャートが完成します。また、共同編集にも対応しているため、チームでの作業にも最適です。
ポイント
- ビジネスシーンで利用できるテンプレートが充実している
- チームワークにも対応しており、フィードバックの送信や共同編集が可能
- 無料で利用できる
Canva, Inc.
Canvaは、オンラインで使えるグラフィックデザインツールです。ブラウザがあればいつでもデザインが可能で、スマートフォンやタブレットなどのモバイル端末のアプリにも対応してます。SNSのカバー写真や投稿写真のデザイン、広告バナーのデザイン、ロゴ制作、ポスター作成など利用ケースに応じた様々なテンプレートが用意されています。
本記事では無料で使えるオンラインデザインツール「Canva」についてご紹介します。Canvaを使えば、例えデザイナーがいなくとも、簡易的なデザイン編集が可能になります。Canvaの基本的な特徴や使い方を本記事で解説しますので、概要をサクッと[…]
diagrams.net(旧draw.io)
diagrams.netはブラウザ上で容易にフローチャートを作成できるツールです。フローチャート作成にかかる作業の大部分が自動化されているため、短時間で完成できます。また、テンプレートが充実しているため、好みや業務内容に応じたデザインの選択も可能です。
ポイント
- 図を作成することに特化したツール
- 作成したフローチャートはjpgやpngなどの画像ファイルに書き出し可能
- 無料で利用できる
EdrawMax
EdrawMaxはフローチャートはもちろん、マインドマップや組織図なども手軽に作成できるツールです。フローチャートは図形ライブラリの中から好みのデザインを選択し、ドラッグ&ドロップで配置するだけで作成できます。また、共有機能が搭載されているため、メンバー間での共同作業も可能です。
ポイント
- フローチャートを直感操作、かつ短時間で作成できる
- ビジネスにおけるあらゆる作図に対応している
- 無料体験期間があるから使用感の確認後に契約できる
誰でも直感的に扱えるフローチャート作成ツールで、チーム作業を効率化しよう
リモートワークが普及し、働き方改革が唱えられている昨今、多くの企業において円滑な業務管理や従業員の負担の軽減は大きな課題となっています。例えば、従業員の満足度がリモートワークを導入したことで上がったものの、業務進捗状況の把握が難しくなったと感じている企業も少なくありません。そこでおすすめなのが、フローチャート作成ツールです。フローチャートを利用することで業務管理やメンバー間のコミュニケーションをスムーズに行えるはずです。フローチャートがあれば業務における複数の進行状況を視覚的に把握できるため、業務の現状把握が容易になるでしょう。フローチャート作成ツールは、本記事で紹介したとおり、さまざまな種類がありますので自社に合ったツールを探してみてください。