近年、CRMツールを筆頭に顧客管理システムが浸透してきています。自社にもCRMを取り入れたいと考えているビジネスパーソンも多いと多いでしょう。総合力の高いCRMツールとして、本記事ではハブスポットをご紹介します。このサービスは無料でも利用可能なCRMツールで、数多くの企業で導入されています。評判が良いと聞いて気になっている人もいると思いますが、本記事ではハブスポットの基本機能、そのメリットや導入方法などについて詳しく解説します。
ハブスポットとは
ハブスポットについて説明する前に、CRMという言葉のおさらいと、それに関連の深いインバウンドマーケティングについて解説します。
HubSpot Japan株式会社
HubSpotは幅広い業務に活用可能なCRMプラットフォーム。マーケティングから営業、コンテンツ管理、カスタマーサービス、オペレーションに至るまでさまざまな業務に欠かせないツールや連携機能を備えています。
CRMとは
CRM(顧客関係管理:Customer Relationship Management)とは、顧客を中心に考えて利益を最大化する顧客管理システムを指します。具体的にはサービス上での顧客のアクションデータにあわせて、顧客ごとに最適化された体験やコミュニケーションを提供できるサービスです。
マーケティング業界で導入が進んでいるCRMツール。しかしいざ導入しようと思っても、種類が多すぎて選びきれないと悩んでいる方もいらっしゃるのではないでしょうか。本記事では、CRMツールの意味やメリット、比較時のポイント、特徴別のサービスを解説[…]
インバウンドマーケティングとは
インバウンド(inbound)の元々の意味は「外から中へ入る」「内向きの」という意味の形容詞です。ブログ・プレスリリース・動画広告などを利用して、SNSでの共有・拡散や検索での上位表示を狙い、見込み顧客に見つけてもらうことで顧客自らが企業へアプローチしてもらうように促す手法がインバウンドマーケティング(Inbound Marketing)です。一方で、企業から発信される情報によって外側の顧客にアプローチする従来型の手法をアウトバウンドマーケティング(Outbound Marketing)と言います。企業が顧客を追いかるのではなく、見込み顧客に見つけてもらう仕掛けを施していくことに重点を置いている手法です。
ハブスポットとは
ハブスポットは、インバウンドマーケティングを実現しながらセールスソフトウェアとしての機能も持っている総合型のCRMプラットフォームです。以下の4つのサービスが提供されています。
ポイント
- Hubspot CRM:CRMを実現できるマーケティングオートメーションソフトウェア
- Marketing Hub:専門知識がなくてもWebサイトやLP作成が可能なツール
- Sales Hub:営業活動の施策を自動化・効率化できるツール
- Service Hub:顧客満足度向上を目的としたツール
それぞれのソフトウェアは単体でも利用可能ですが、組み合わせることで何倍もの効果を発揮します。それぞれ有料のプランがありますが、今回はすべてのツールが制限つきで利用できる無料ツールについて紹介します。
ハブスポットのメリット・ハブスポットでできること
つづいて、ハブスポットを使ってできることやメリットをご紹介します。
無料で利用可能
ハブスポットの最大の魅力が無料利用が可能である点です。もちろん有料プランと比べると機能は制限されますが導入コストをかけずにCRMサービスを利用できます。会社の規模によっては、無料プランでも十分に業務をカバーできます。
設定がカンタン
ハブスポットを利用して集めた顧客情報は、ダッシュボードで一括管理することができます。また、顧客情報をチームやプロジェクト内で共有するのも簡単です。複眼でデータをチェックできるので、メール対応や問い合わせ対応などの見落としを防止することができます。
カスタマイズ性が高い
カスタマイズ性が高く、自社の商品やサービスにあったメールマーケティングやフォーム作成、分析などが可能になっています。
フォーム設定ができる
ハブスポットを使えば、簡単にフォームの作成ができます。CRMに必要な項目が揃っているので、他のフォームサービスを利用するよりも効果が期待できます。
メールマーケティングもできる
簡単な設定のみでメールマーケティングも実施できます。デザイナーやエンジニアの力を借りなくても顧客の興味を惹くハイセンスなデザインのEメールが作成可能です。また、文面をパーソナライズして開封率やクリックスルー率を改善したり、メールデータを分析しEメールキャンペーンの最適化も行えます。
ハブスポットの導入方法:無料利用も可能
ハブスポットの導入方法は非常に簡単です。以下に新規登録方法を説明します。
TOPページからトライアルボタンをクリック
ハブスポットのTOPページにある「無料で試す」か「試してみる」というボタンをクリックします。
「無料で使ってみる」をクリック
TOPページの「無料で試す」か「試してみる」をクリックすると、HubSpotをはじめましょうというタイトルのページに遷移します。HubSpotの4つのツールも表示されていますが、一番上にある「無料で使ってみる」をクリックします。
アカウント作成に必要な項目を入力する
「無料で使ってみる」をクリックすると、無料アカウント作成画面のページに遷移します。姓、名、Eメールアドレスを入力したら「次へ」をクリックします。Gメールアカウントからアカウント作成することも可能です。この時にハブスポット側からCookieの許可を要求される場合があるので、許可しておきましょう。
送信された確認メールを承認
入力したEメールアドレスにメールが送信されますので、メールを確認します。
受信したEメールを確認してセットアップ完了作業へ移行する
受信したEメールを確認します。メールに表示されている「Eメールアドレスを確認」をクリックしてセットアップ作業へ移行します。
パスワードを作成する
Eメールの確認が終わると上のような設定画面に移行します。ここでパスワードを作成しし「次へ」をクリックします。
会社ドメインと会社名を入力する
パスワードを作成すると上のような設定画面に移行します。ここで会社ドメインと会社名を入力し「次へ」をクリックします。
管理画面にログイン完了
いくつかのアンケートに回答して登録を完了します。登録完了するとキャプチャのような管理画面にログインできます。
ハブスポットの主な使い方
ハブスポットの使い方:コンタクトフォーム、登録フォーム
管理画面より簡単にフォームを作成することができます。フォームの作成方法は、質問項目をドラック&ドロップして配置するだけなので専門知識は必要ありません。質問の形式も様々なバリエーションが提供されています。自社の商品やサービスに合わせて、質問内容を自由にカスタマイズすることも可能です。また、自動返信機能も充実しているので、注文のお礼メッセージや、メール受信確認メッセージなどの設定も簡単に行えます。
ハブスポットの使い方:メール送信
メールの一斉配信や、特定の条件に当てはまる人へのメール配信が可能です。Eメールの作成も、あらかじめ用意されているテンプレートを利用して作成することができます。テンプレートはコンバージョンに繋がる多種多様なテンプレートが用意されています。選択したテンプレートは、ドラック&ドロップの操作で簡単にカスタマイズできます。また、Eメールの文面をパーソナライズして、開封率とクリックスルー率(CTR)を改善することができます。さらに、A/Bテストとアナリティクス機能でEメールによるキャンペーンを最適化することもできます。
ハブスポットの使い方:ダッシュボード
ハブスポットのダッシュボードから様々なツールや機能が利用できます。以下に紹介いたします。
レポーティング
ダッシュボードに表示されている顧客データなどをGoogleスプレッドシートなどに出力することができます。この機能を利用すれば、社内レポートの作成も短時間で完了させることができます。また、ハプスポットのツールによっては、決まった時間にレポートを生成する機能も搭載しています。ツールによって以下のようなレポートを確認・作成可能です。
セールス
「セールスマネージャー」「セールス商談レビュー」「セールス担当」「セールス」のレポートが確認できます。
マーケティング
「リードジェネレーション」「マーケティングチャンネルパフォーマンス」「マーケティング」「ウェブアナリティクス」「ウェブサイトの訪問およびエンゲージメント」のレポートが確認できます。
サービス
「チャットの概要」「Eメールの概要」「Service Hubの概要」「経時的なサービスパフォーマンス」「サービスチームのパフォーマンス」のレポートが確認できます。
CMS
「ウェブアナリティクス」「ウェブサイトの訪問およびエンゲージメント」のレポートが確認できます。
ドリルダウン分析
データの条件を絞り込むことで時期や地域などの詳細な分析が可能です。
チャートやグラフの自動作成機能
折れ線グラフ、棒グラフ、円グラフなど様々なグラフを作成することができます。
コネクター機能
Google Analytics、Facebookなどの他のプラットフォームやExcel、Googleスプレッドシートなどのアプリケーションと連携し、データを取り込める機能です。
シュミレーション機能
データを論理的に分析し、予算編成や業績の予想などに役立てることができる機能です。
おわりに
ハブスポットを使えば、CRMへの転換を図るために何をすれば良いかわからない状況も解決することが本記事からも分かったのではないでしょうか。非常に多機能なツールなので無料でいろいろなツールを試してみて、インバウンドマーケティングの手法を身につけていくことからスタートしてみましょう。導入コストもかからないですし、アカウントの作成も簡単なので、ぜひ本記事をきっかけに導入を検討してみてください。
HubSpot Japan株式会社
HubSpotは幅広い業務に活用可能なCRMプラットフォーム。マーケティングから営業、コンテンツ管理、カスタマーサービス、オペレーションに至るまでさまざまな業務に欠かせないツールや連携機能を備えています。