営業の勉強におすすめの本15選!新人から管理職まで使える最新書籍を紹介

  • 最終更新日:2024-11-15
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営業は高度な専門知識が必要な職種ですが、それに必要な知識やスキルはなかなか可視化が難しいですよね。だからといって営業力というものを漠然と捉えていると「やる気」「根性」といった旧態依然の体育会系的な根性論に引っ張られてしまうかもしれません。できる営業パーソンは、様々な営業手法の中から自分の性格や自社の事業などに適したものを選択し、理論的に営業を行っています。そうした思考や行動を身につけるには良書からの情報収集が不可欠です。そこで本記事では、営業に役立つ知識やスキルを身につけることができるおすすめ本を紹介します。

営業の基礎を学ぶ本

この1冊ですべてわかる 営業の基本

横山 信弘(著)
出版社 : 日本実業出版社

NTTドコモ、ソフトバンク、サントリーなどの大企業から中小企業にいたるまで営業支援の実績があり、3大メガバンク、野村證券などでも研修実績のある株式会社アタックス・セールス・アソシエイツ代表取締役社長の横山信弘氏が、営業パーソンが身につけるべき「考え方とスキル」を伝授する1冊です。「そもそも営業は何か?」といったテーマに始まり、営業の「分類」「プロセス」「スキル」「販促ツール」「戦略」「マネジメント」「生産性」「支援システム」「適性」について詳細に解説してくれます。新人営業パーソンに最適なビジネス書であるとともに、マネージャークラスのベテラン勢が新人教育の参考書として役立てることも可能な内容になっています。

 

トップセールスが使いこなす!“基本にして最高の営業術”総まとめ 営業1年目の教科書 

菊原智明(著)/こつじゆい (イラスト)
出版社 : 大和書房

新人からリーダーまで15,000人以上の営業職を指導し、大学で「営業の授業」を教えている菊原智明氏が、基本にして最高の営業術を伝授する1冊です。菊原氏は、前トヨタホームの営業時代に7年間どん底だった状態から抜け出し、4年連続でトップ営業に昇りつめた経歴の持ち主。本書は菊原氏が営業歴の浅い営業パーソンや営業職を志望する人向けに書いた、営業活動を「楽して制する」ための指南書となっています。105点のイラスト付きで、2時間ほどで「スラスラと」そして「深く楽しく」学ぶことができるのも魅力的な特徴です。

 

僕は明日もお客さまに会いに行く

川田 修 (著)
出版社 : ダイヤモンド社

プルデンシャル生命保険株式会社のエグゼクティブ・ライフプランナーとして現役のトップセールスであり、ベストセラー『かばんはハンカチの上に置きなさい』の著者である川田修氏が綴った経験に基づく小説風の感動ストーリーです。20代の会社員である主人公の三井総一郎が、会社に派遣されたメンター山野井と出会い成長していく物語なので、大変読みやすい内容となっています。また、メンターのわかりやすい解説入りの商談シーンが挿入されており、実際の営業に即役立つテクニックや技術、顧客との接し方も物語え通じて学ぶことができます。

 

営業は台本が9割

加賀田 裕之(著)
出版社 : きずな出版

本書では「営業台本」を作成して、自分のものにするのが、セールスで圧倒的な結果を出す最短最速の方法であると提唱しています。著者は営業コンサルタントでNLPトレーナーであるホームメンターズ株式会社代表取締役社長の加賀田裕之氏。「営業台本」とは、加賀田氏がトップセールスに学んだ秘訣を体系化した「購買心理に基づき、お客様の『欲しい!』を自然に引き出すプレゼン(商談)の脚本」のことです。本書は「成約率を80%にするための5つのステップ」「営業台本を作る際の3つのポイント」「あなたを一瞬で専門家として認知させる質問」「信頼関係を深めるシンプルな方法」など確実に売上を伸ばせる「営業台本」の作り方をマスターできる1冊です。

 

 

営業の魔法

中村 信仁(著)
出版社 : ビーコミュニケーションズ

ビジネス書ですが、“ダメ営業マン”小笠原が“できる営業マン”紙谷から様々な営業手法を学び成長していく物語になっているので大変読みやすい内容です。著者は世界142ヶ国に支店を持ち200年以上の歴史を持つ外資系営業会社で、幾度の挫折を経験しながらも入社初年度から2年間連続世界トップ・テンに名を連ねたプロセールスマンの中村信仁氏。物語を通して「瞬間の沈黙」「人間力」「売らない営業」「既成概念」「応酬話法」「二者択一話法」「イエス・バット話法」「質問話法」「類推話法(ストーリー話法)」「推定承諾話法」「肯定暗示法」という11の魔法を伝授してくれます。

 

伝説の営業パーソンから学ぶ本

営業 野村証券伝説の営業マンの「仮説思考」とノウハウのすべて

冨田 和成(著)
出版社 : クロスメディア・パブリッシング(インプレス)

著者は、一橋大学在学中にIT分野にて企業、卒業後日本のトップレベルの営業集団である野村證券にて数々の営業記録を樹立した冨田和成氏。冨田氏は野村證券において最年少で本社の超富裕層向けプライベートバング部門に異動となり、その後シンガポールのビジネススクール留学を経てASEAN地域の経営戦略を担当、現在は株式会社ZUUの代表取締役社長兼CEOとして活躍しています。本書は、リストの選定からアプローチ、戦略的雑談、ニーズ喚起、提案、成約、紹介など営業のプロセスを完全網羅し、読者が読者自身でノウハウを蓄積していくための「仮説思考」の方針を紹介しています。

 

無敗営業「3つの質問」と「4つの力」

高橋浩一(著)
出版社 : 日経BP

東京大学経済学部を卒業し、外資系戦略コンサルティング会社を経て25歳で起業した著者の高橋浩一氏は、これまで一部上場企業を中心に、延べ3万人以上のビジネスパーソンに対して、コンサルティングや研修、講演を実施し高い評価を得ています。本書はそんな異色の営業コンサルタントが「コンペで8年無敗」のノウハウを公開した1冊です。「営業力は技術だから、誰でも身につけられる」という信念のもと、人見知りで口下手だった高橋氏が、業界トップレベルに至るまでのプロセスを具体的に体系化して構成されています。「営業を科学する」が本書のモットーなので、勘や経験に頼らない営業手法を学ぶことができます。

 

 

なぜハーバード・ビジネス・スクールでは営業を教えないのか? 

フィリップ・デルヴス・ブロートン(著)/岩瀬大輔 (その他)/関美和 (翻訳)
出版社 : プレジデント社

ハーバード・ビジネス・スクール出身のジャーナリストであるフィリップ・デルヴス・ブロートン氏が、世界中を飛び回って掴んだ“営業”の真実をまとめた1冊です。モロッコの土産物屋、日本の生命保険営業のセールスレディ、ニューヨークの現代美術商、テレビ通販のカリスマ、MIT出身の航空機セールスマン、富裕層御用達の不動産営業、シリコンバレーのベンチャーCEOなど、頂点を極めた営業のエキスパートたちが「売り込みの極意」「仕事において絶対譲れないこと」「NOと言われても自分を奮い立たせる秘訣」といった内容を赤裸々に語っています。ハーバード・ビジネス・スクールでの授業内容について語った本ではないので注意が必要ですが、同スクール出身のジャーナリストだからこそ取材できた内容は読み応え十分です。

 

最新の営業手法を身につける本

THE MODEL(MerkeZine BOOKS)マーケティング・インサイドセールス・営業・カスタマーサクセスの共業プロセス

福田 康隆(著)
出版社 : 翔泳社

本書はSaaSビジネスの世界で注目を集める「The Model」を踏まえ、現状に適した「マーケティング・インサイドセールス・営業・カスタマーサクセス」によるプロセスを解説した本です。著者は早稲田大学卒業後、ハーバード・ビジネススクールGeneral Management Programを修了し、日米のオラクル株式会社、日米のセールスフォース・ドットコムでSaaSビジネスの急成長に立ち合った福田康隆氏。福田氏は現在、株式会社マルケト日本法人代表として自ら改革を実践し続けていますが、本書においては「科学的アプローチ」「再現性」「ビジネスの成長」を重視した新たなレベニューモデルを提案しています。

 

営業力を強化する世界最新のプラットフォーム セールス・イネーブルメント

バイロン・マシューズ(著)/ タマラ・シェンク(著)/富士ゼロックス総合教育研究所 (監修)/富士ゼロックス総合教育研究所(監訳)
出版社 : ユナイテッド・ブックス(きこ書房)

本書は、テクノロジーの進化や顧客の多様化に応じた変化を求められる中で、多くの米国企業に採用され、日本でも注目が集まっている「セールス・イネーブルメント」という手法について紹介しています。「セールス・イネーブルメント」とは、組織改革のための規範に基づく取り組みを作り上げていくことです。本書では、営業力強化分野の先駆的企業であるミラーハイマングループの事例から「セールス・イネーブルメント」を紐解いています。著者はミラーハイマングループCEOであるバイロン・マシューズ氏と、同社インサイトのリサーチ・ディレクターであるタマラ・シェンク氏。監修は富士ゼロックスグループ企業の人材育成やコンサルティングを手掛ける他、自動車、医薬品、情報サービス、電機、通信、金融、官公庁など800社を超える顧客の支援を行っている富士ゼロックス総合教育研究所が担当した超実践的なガイドブックです。

 

 

大型商談を成約に導く「SPIN」営業術

ニール・ラッカム(著)/岩木貴子(翻訳)
出版社 : 海と月社

20年以上「営業のバイブル」として読み継がれる大型商談の必須テクニックである「SPIN(スピン)」式を網羅したオリジナル・テキストです。「SPIN」とは「Situation Questions(状況質問)」「Problem Questions(問題質問)」「Implication Questions(示唆質問)」「Need-payoff Questions(解決質問)」の頭文字をとったものであり、これらの質問を使いこなすことで成約率を高めていく手法のことです。本書は、複数回の商談を重ねて成約に至る大型商談と1回の商談で成否が出る小型商談とでは、効果的なセールス・テクニックがまったく違うことも証明し一躍脚光を浴びました。著者は、英国シェフィールド大学にて行動心理学の研究者となった後に、ハスウェイト社を創業し、12年にわたり世界35000件の商談を研究調査して独自のセールス法を開発したニール・ラッカム氏。大型商談に役立つSPIN式をマスターできるので、営業パーソンにとって力強い味方となること間違いない1冊です。

 

 

チャレンジャー・セールス・モデル 成約に直結させる「指導」「適応」「支配」

マシュー・ディクソン(著)/ ブレント・アダムソン(著)/(序文)ニール・ラッカム(著)/三木俊哉 (翻訳)
出版社 : 海と月社

全米ベストセラー、セールスの新しいバイブル『The Challenger Sale: Taking Control of the Customer Conversation』の待望の邦訳本です。著者は、世界数有のアドバイザリー会社CEBにおいて、エグゼクティブ・ディレクターを務めるマシュー・ディクソン氏と、マネージング・ディレクターを務めるブレント・アダムソン氏。世界中のセールスマンは、「ハードワーカー(勤勉タイプ)」「チャレンジャー(論客タイプ)」「リレーションシップ・ビルダー(関係構築タイプ)」「ローンウルフ(一匹狼タイプ)」「リアクティブ・プロブレムソルバー(受動的な問題解決タイプ)」の5つのタイプに分類でき、このうち高いパフォーマンスを継続的に発揮できる「チャレンジャー」であると説明されています。本書では、そのチャレンジャーの「スキル」「行動」「知識」「態度」を分析し、それ以外のタイプのセールスマンにも役立つ理論と実践法を伝授してくれます。

 

 

マインドセットを変える本

あえて数字からおりる働き方 個人がつながる時代の生存戦略

尾原和啓(著)
出版社 : SBクリエイティブ

著者の尾原和啓氏は、京都大学大学院工学研究科応用人工知能論講座を修了後、マッキンゼー&カンパニーでキャリアをスタート、その後NTTドコモ、リクルート、サイバード、グーグル、楽天などの事業企画・支援、投資、新規事業に従事した経歴の持ち主。『モチベーション革命』『IT ビジネスの原理』など数多くのベストセラー本も生み出している尾原氏が「会社に頼らずに食べていけるようになりたい」「今のままでいたくない」といった人に、まず「GIVE」からはじめることを提唱しています。また、ウェブ経由での人間関係の作り方、成長の仕方など、オンラインでの「自分の価値」の作り方も伝授。さらに、SHOWROOM株式会社 前田裕二さんとの対談も収録されており、営業パーソンの新しいキャリアづくりに役立つ内容が満載です。

 

嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え

岸見 一郎 (著)/古賀 史健(著)
出版社 : ダイヤモンド社

フロイト、ユングと並び「心理学の3大巨頭」と称される、アルフレッド・アドラーの思想(アドラー心理学)を、「青年と哲人の対話篇」という物語形式を用いてまとめた1冊です。著者は日本におけるアドラー心理学研究の第一人者、岸見一郎氏と、数多くのベストセラーを手掛けるライターの古賀史健氏。日本人の著作ですが、世界的なベストセラーになっています。「人間の悩みは、すべて対人関係の悩みである」という前提に立ち、自分の課題と他者の課題を切り分けて考える「課題の分離」や、自分の人生を生きるためには人から認められたいという気持ちを持ってはいけないと説く「承認欲求の否定」、自己の利益のみを追求するのではなく、他者に貢献することで幸せを得る「共同体感覚」などアドラー心理学を通して対人関係を改善していく具体的な方策=「嫌われる勇気」を提示してくれます。マコなり社長、サラタメさんといったビジネス系人気YouTuberも、おすすめ本として本書を挙げており、あらためて注目されています。

 

完訳 7つの習慣 人格主義の回復(新書サイズ)

スティーブン・R・コヴィー(著)/フランクリン・コヴィー・ジャパン(翻訳)
出版社 : キングベアー出版

全世界で3,000万部、日本国内では220万部を突破している大ベストセラーのビジネス本が普及版の新書サイズ版として登場。著者はユタ州立大学商経学部の終身教授で、147ヶ国にサービスを提供する世界屈指のプロフェッショナルサービス企業、フランクリン・コヴィー社の共同創設者であるスティーブン・R・コヴィー氏。1996年の刊行当時から時代の変化に合わせてアップデートされている日本語版の『7つの習慣』は、2013年に『完訳 7つの習慣 人格主義の回復』として新たに翻訳され、ビジネスパーソンだけではなくティーンズ版やまんが版など老若男女すべての層が学べるように様々なプロダクトラインを増やしてきました。本書は、よりわかりやすく訳し直し、持ち歩きたい、繰り返し読みたいといったニーズにも対応しています。

 

おわりに

本記事で紹介した営業に関する知識・スキルは、特別な才能がなくとも誰でも実践すれば身につけることのできるものばかりです。また、営業では顧客と信頼関係を構築する、円滑なコミュニケーションをとるといった側面で、心理学・行動科学・データサイエンスなど専門知識以外の知識や広範な教養も必要となってきます。そうした幅広い知識を醸成していくのにも読書習慣を身につけることは大切です。本記事で紹介した中から気になった書籍からで良いので、ぜひ手にとってみてみましょう。

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