新型コロナウイルス感染症の影響から、オンライン展示会の需要が高まっています。オンライン上で情報発信する場であり、新たな顧客との接点の場として、また新しいコミュニケーションツールとして、今後さらなる拡大・導入が期待されています。本記事では、オンライン展示会の概要やメリット、費用、事例などをわかりやすくご紹介します。オンライン展示会の導入を検討されている方は、ぜひ参考にしてみてください。
オンライン展示会とは?
オンライン展示会とは、Web上で行う展示会のことです。バーチャル空間(仮想空間)で行うことから、Web展示会やバーチャル展示会とも呼ばれることがあります。2020年以降、新型コロナウイルス感染症の影響を受けて、急速にオンライン展示会のニーズが高まっています。準備から開催までWeb上ですべて完結するため、国の垣根を超えた大規模展示会や、オンライン・オフライン展示会同時開催など、新たな形での展覧会も進められています。
オンライン展示会を開催する3つのメリット
メリット1.距離や時間にとらわれず、来場者が増える可能性がある
オンライン展示会の場合、参加者は距離や時間に縛られることがありません。オフライン展示会の場合は、指定された日時かつ場所へ行く必要があります。さらに移動時間や手段まで考えなければなりません。しかしオンライン展示会の場合は、いつでもどこからでも参加できます。人数の制限もないため、来場者が増える可能性もあります。
メリット2.オフラインと比較して開催コストを削減できる
オンライン展示会は、オフライン展示会と比べて、トータルで開催コストを抑えられます。出展料はかかるものが多いですが、ブース設営費や装飾費、人件費、交通費、宿泊費、配布するパンフレットやチラシの印刷代などを削減できます。
メリット3.参加者データが集計できる
オンライン展示会の大きなメリットは、参加者データを効率的に得られる点です。来場者の年代や性別だけでなく、視聴回数や重点的に見ていたページ、参加者の滞在時間なども集計できます。得られたデータを分析することで、マーケティングにも活かせます。
オンライン展示会の3つの事例
オンライン展示会の事例1.DMG森精機
DMG森精機のオンライン展示会は、一枚のマップ上に3DCGが作成されます。Googleのストリートビューを使っているような感覚で、オンライン上で会場内を自由に回れます。気になる製品を見つけたら、動画やカタログから簡単に確認できます。
オンライン展示会の事例2.JAPANTEX
JAPANTEXは、一般社団法人日本インテリア協会が主催するイベントです。毎年開催され、2021年には40回目を迎えました。各ブースでは担当者の顔まで見えるだけでなく、オンライン商談まで可能です。参加することで顧客とのコミュニケーションの活性化を狙えます。
オンライン展示会の事例3.FOOMA JAPAN
FOOMA JAPANは、毎年開催される国際食品工業展です。展示会自体の認知度が高いだけでなく、キーワードやカテゴリーで製品やサービス検索ができるため、認知度の低い企業でもユーザーにリーチできる可能性があります。360度バーチャルツアーは、オフライン展示会に参加しているような気分を味わえます。
オンライン展示会の費用・相場
オンライン展示会の費用や相場は、開催イベントの規模や出展形式によって大きく異なります。10万程度のものから1,000万円ほどかかるものまで多種多様です。シンプルなものであれば、10~30万円程度から出展可能です。
おすすめのオンライン展示会のプラットフォーム提供会社4選
1.来場者の動向はログが残る-WEB EXPO Master
WEB EXPO Masterでは、誰でも簡単にいつでもWeb展示会を開催できるツールを提供しています。1社で行う小規模の展示会から、複数社が出展する大規模展示会まで構築可能です。展示会ブースの自動作成やブースの変更、展示会トップサイトの自動作成など、幅広い機能を備えています。
ポイント
- 動画の埋め込みやセミナー配信、外部ツールとの連携などが可能
- 来場者の動向はログが残るので、後からフォローが可能
- 1社で単独展示会を行う場合、1ブース月額10,000円(税別)
株式会社システムズナカシマ
WEB EXPO MasterはWEB展示会作成ツールです。特に、イベントや展示会をWEB上ですべて完結させたい人におすすめのサービスで、業種・規模を問わず多くの企業に利用されています。WEB EXPO Masterの魅力は、WEB展示会ブースの自動作成をはじめとして、同一画面で複数の製品紹介やWEB会議ツールと連携した接客など必要な機能が備わっている点です。
2.簡単な操作で企業ブースが即日完成-DMMオンライン展示会
DMMオンライン展示会は、DMM主催のオンライン展示会です。2020年にサービスを開始してから、2021年9月時点で累計1900社以上が出展しています。無料で出展できるため、効率的に新規顧客獲得を狙えます。簡単な操作で企業ブースが即日で完成します。
ポイント
- アニメ・ゲーム業界の課題解決に特化した企業が参加している
- わからないことがあれば、担当者にいつでも相談できる
- 有料プランもありますが、詳細は直接お問い合わせください
合同会社DMM.com
DMMオンライン展示会は、無料でオンライン展示会にチャレンジしてみたい人におすすめのサービスです。ベンチャーからグローバル企業まで幅広く利用されており、出展社数9,000社以上の実績があります。DMMオンライン展示会の魅力は、無料で出展できる点と簡単な操作性、初心者にも安心のサポート体制です。
3.顧客や行動データを外部連携できる-EventHub
EventHubはあらゆるイベントを管理し、成果を最大化するイベントプラットフォームです。ベンチャー企業から官公庁にいたるまで、2021年12月時点で250社・600件以上のイベント開催実績があります。申し込み者の出欠確認やアンケート配信など、イベント運営に必要なツールが網羅されています。
ポイント
- 顧客や行動データを外部連携してマーケティング効果を最大化できる
- はじめてのイベント運営でも手軽にできる
- 料金に関しては、直接お問い合わせください
株式会社EventHub
EventHubはシェア率No.1のイベント管理ツールです。特に、企業のイベント開催や運営・データ管理を手軽に行いたい人におすすめのサービスです。小規模から大企業まで導入されており、数々のメディアに掲載された実績も持っています。EventHubの魅力はオンラインやオフラインを問わず利用できるだけでなく、どんなイベントのタイプにも対応している点です。
4.ネクシビ
ネクシビは、株式会社フジヤによるオンライン展示会のパッケージプランです。ネクシビを利用することで、同社が構築したオンライン展示会の会場を一定期間利用できます。オーダーメイドによるオンライン展示会を構築するよりも、制作費を大幅に抑えられます。
ポイント
- 用途と価格によって3つのプランから選べる
- 動画やPDF、Webサイトのデータ掲載、来場者ID登録システムなどの機能が搭載
- STANDARDプラン:150万円(税別)、VSプラン:250万円(税別)、PRIMEプラン:要見積もり
自社にあったプラットフォームでオンライン展示会を開催しよう
オフライン展示会の代替案あるいは新しい形として、オンライン展示会のニーズは急速に高まっています。ただ一口にオンライン展示会といっても、自社開催する場合もあれば、合同開催に参加する場合もあります。それゆえ自社にあったプラットフォームや開催方法でオンライン展示会を開催することが重要です。本記事を参考にしながら、オンライン展示会の開催を検討してみてください。