M&Aマッチングサイトとは、インターネット上でM&Aの相手企業を探せるサービスです。サイトを利用してM&Aが成功すると、事業拡大などの可能性が拡がります。また最近は、後継者問
題を抱える事業者が多いことから、事業承継を目的に活用するケースも増えています。本記事では、M&Aマッチングサイトの種類や活用するメリット、選ぶ際の注意点のほか、おすすめのM&Aマッチングサイトをご紹介します。
M&Aマッチングサイト(マッチングサービス)とは?
M&Aマッチングサイトとは、インターネット上でM&Aマッチングサイトの売り手と買い手をつなぐサービスです。M&Aマッチングサイトには、広い地域、多様な業種の案件が紹介されているので、地方の中小企業であっても、条件にあった相手を効率的に探すことが可能です。最近は単なるマッチングの支援だけではなく、交渉から検討、成約に至るまで、サポート体制が充実したサービスも多くあります。
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M&Aマッチングサイトの種類
M&Aマッチングサイトは、大きく以下の3種類に分けられます。
プラットフォーム型
「プラットフォーム型」は、売り手と買い手のマッチングの場であるプラットフォームを提供するだけのサービスです。M&Aの交渉や手続き支援などには一切関わらないので、比較的低コストで利用できます。プラットフォーム型でマッチング成立後は、直接担当者と交渉するか、別途アドバイザーと契約して進めることになります。
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プラットフォーム+仲介者の紹介型
「プラットフォーム+仲介者の紹介型」は、プラットフォームの提供と、仲介者となるアドバイザーの選定・紹介も行うサービスです。アドバイザーとの契約が必須となるものの、マッチングサイト利用料がかからないのが一般的です。
特定の仲介企業によるマッチング型
「特定の仲介企業によるマッチング型」は、仲介企業が自社サービスの一環として提供しているサイトです。このサイトを利用すると、それを管理する仲介企業と契約することになります。企業の取り扱い対象の違いで、M&A全般を扱うサイト、海外企業とのM&A(クロスボーダーM&A)向けのサイト、特定の譲渡対象・業種に特化したサイトなど、様々なタイプがあります。
M&Aマッチングサイトを利用するメリット
M&Aマッチングサイトを利用することで、以下のようなメリットを得られます。
小規模なM&Aでも利用できる
M&A仲介企業は、中規模~大規模な案件を扱っていることが多いものの、M&Aマッチングサイトでは、比較的小規模なM&Aでも利用できるのが魅力のひとつです。地方の中小企業であっても、自社の魅力を存分にアピールでき、希望以上の成果につながることも多くあります。
目的に合った相手を自分でスムーズに探せる
M&Aマッチングサイトには、多くの企業が登録しており、業種や規模などで分けられているので、買い手にとっては自社の目的に合った相手を探しやすいのも特徴です。売り手にとっても、買い手が多く集まるサイトに登録することで、交渉を効率的に進められます。
M&Aマッチングサイトを選ぶ5つのポイント
続いて、M&Aマッチングサイトを選ぶ際に注意したいポイントを説明します。
ポイント1.登録案件数・ユーザー数
登録件数やユーザー数が多いほど、取引の可能性が拡がります。買い手にとっては売却案件の登録数、売り手側は買い手企業や買収ニーズの登録数は、必ず確認するようにしましょう。
ポイント2.専門とする業種や地域
M&Aマッチングサイトによって、業種や対象地域などの得意分野が異なります。自社が売買したい業種の実績が多い、希望する地域を専門としているサイトが、必ずしも最適とはいえませんが、それだけその分野に経験値があるという裏付けになります。また、M&Aは、異業種との契約で成功につながることも多いので、想定している業種・業態があるなら、その分野も確認しておきましょう。
ポイント3.成約実績
マッチング実績を表す成約実績は、それだけ経験値や信頼度が高いということなので、必ずチェックするようにしましょう。ただし、成約実績や登録件数などを非公開としているところが多いので、気になるなら直接コンタクトをとって確認するようにしましょう。
ポイント4.料金・手数料
M&Aマッチングサイトの料金や手数料は、売り手・買い手の両方から手数料を取るところや、買い手だけから手数料をとる、完全成功報酬制を採用しているなど、サイトによって様々です。M&Aは、マッチングしたら終了ではないので、その後の交渉やサポートなどでどのくらいお金をかけられるかによって、慎重に選ぶ必要があります。
ポイント5.サポートサービス
サイトによっては、専門家が最初から最後までフォローをしてくれるところもあれば、電話やオンラインでサポートをしてくれるサービスもあります。M&Aに不慣れであれば、こうしたサポート体制が充実しているところを選ぶようにしましょう。
(参考記事)【個人向け】
M&Aマッチングサイトおすすめ12選を比較
ここからは、M&Aマッチングサイトの中でも特におすすめの12のサービスを紹介します。
M&Aクラウド
M&Aクラウドは、M&A業者は登録ができず、売り手と買い手が直接交渉ができるので、スピーディなマッチングが可能です。M&Aのほか、出資や業務提携にも対応しています。買い手が実名で売り手を集客でき、売り手は個人事業主でも利用できます。
ポイント
- 買い手や投資家に直接コンタクトがとれる
- プロのアドバイザーにいつでも無料相談ができる
- 売り手は完全無料。買い手のみ利用手数料がかかる
ラッコM&A
ラッコM&Aは特にWwbサイトのM&Aに強いマッチングプラットフォームです。メディア、ECサイトなどの各種Webサイトやスマホアプリ、YouTubeやInstagramなどのSNSアカウントの売買が可能です。小規模なサイトの掲載も多く規模は小さめといえるでしょう。M&Aでスモールスタートをしたい事業主あるいはサイトを売却したい事業主におすすめのサイトです。
ポイント
- 特にサイト売買に強みを持つM&Aマッチングサイト
- メディア、ECサイト、YouTube、TikTokなどのアカウントの売買が可能
- 売却手数料は無料!買主手数料は5%
ラッコ株式会社
ラッコM&Aはラッコ株式会社が運営するサイト売買に強いM&Aマッチングサービスです。ラッコM&Aの魅力は「手数料安く、速く」サイト売買ができる点です。10億円近い成約金額を誇る人気のM&Aプラットフォームです。
M&A総合研究所
M&A総合研究所は、日本最大級のM&Aサイトで、売り手やM&A専門業者は無料で利用できるプラットフォームです。AIを活用した独自の自動マッチングシステムが特徴で、M&A仲介業界が抱える非効率な業務を排除した、スピーディな成約が可能です。
ポイント
- AIによるスピーディーなマッチングが可能
- 経験豊富なアドバイザーにサポートを依頼できる
- 売り手・M&A専門業者は完全成功報酬制。買い手は要問合せ
Himawari M&A Space
Himawari M&A Space は買い手と売り手が直接マッチング可能なM&Aプラットフォームです。Himawari M&A Space上で売り手と買い手が直接マッチングでき、仲介会社を通さない取引が可能となります。このため、案件成約スピードやリーズナブルな費用が魅力です。
ポイント
- 買い手の実名ニーズ掲載が見れる
- 案件成約までの費用が発生しない
- 買い手のニーズが無料で掲載できる
ひまわりパートナーズ株式会社
Himawari M&A Spaceは、中堅中小企業の成長支援や事業・資産承継支援を目的としたサービスです。M&A(合併・買収)を通じて、事業承継問題や競争力の獲得という課題に対応します。
TRANBI
TRANBI(トランビ)は、M&Aプラットフォームランキングで1位を誇る、国内最大級の事業承継・M&Aプラットフォームです。M&A掲載数は2,000件以上を誇り、M&Aだけではなく業務提携先や出資・資金調達先も探せます。また、中小企業や地方企業向けの、外部人材募集サービスも提供しています。
ポイント
- 未経験者によるM&A成功率約75%を誇る
- 優良でインタビュー記事(事業ストーリー公告)も掲載可能
- 売り手は無料で利用でき、買い手は月額3,980円(税別)~のプレミアムプランに加入することでM&A交渉が可能
※データはいずれも、TRANBIサイトより
株式会社トランビ
TRANBI(トランビ)は、M&A(企業の合併・買収)を中心に、企業や個人が事業の成長戦略を検討するためのプラットフォームです。企業の事業承継や人材活用、オープンイノベーションの創出を支援し、中小企業の経営イノベーションを実現します。
M&Aサクシード
M&Aサクシードは、完全審査制の法人向けM&Aマッチングサイトです。審査を通過した売却案件のみが掲載されているので、質の高いマッチングを期待できます。譲渡情報の守秘システムに注力していることから、安心して利用できます。
ポイント
- 売り手登録数2,886件、買い手企業数7,707社(2021年12月現在)
- 飲食、宿泊、美容、薬局、物流、IT、製造などの幅広い業種を扱う
- 売り手は手数料完全無料、買い手は無料プラン~198,000円 / 月のアドバンスプランまで3種類
M&A PARK
M&A PARKは、世界30カ国以上の海外投資家が登録するクロスボーダーM&A向けのマッチングプラットフォームです。世界に向けて自社や事業をアピールでき、幅広い相手とのマッチングを期待できます。買い手のオファーが1案件あたり8件と、実績も確かなサービスです。
ポイント
- 日本語の登録案件は翻訳して公開される
- 案件の上位表示・登録代行などの有料オプションあり
- 売り手は無料、買い手は成約時のみ成約価額の3%
※データはいずれも、M&A PARKサイトより
M&A市場 SMART(スマート)
SMARTは、株式会社ストライクが運営する日本初のM&Aマッチングサービスです。創業から25年で1,500件以上のM&A成約の実績を誇り、M&Aだけではなく、企業価値評価や専門家を交えた再生化M&Aなども幅広くサポートしています。
ポイント
- 公認会計士や税理士などの専門家と連携してフルサポート
- 全国8かƒƒ所の拠点でエリアならではの情報を提供
- 売り手無料、買い手は~300万円までの基本合意報酬と、最大5%の成約報酬
ビズマ
ビズマは、小規模企業の事業継承に特化した地域密着型のプラットフォームです。地方自治体や地域金融機関と連携してサポートを行い、相手企業へのアプローチから交渉、成約まで、運営事務局がサポートするので、オンライン手続きが苦手な事業者にも利用しやすいサービスです。
ポイント
- 小規模企業に優しい地域密着型のサイト
- インターネットが苦手でも安心して利用できる
- 無料プランのほか、有料会員基本サービス3,000円/月、アドバイザー紹介サービス30,000円、NDA締結事務サービス3,000円/回など
M&Aプラス
M&Aプラスは、会計事務所のデロイトトーマツグループが運営するM&Aマッチングサイトです。売り手・買い手は、FA(ファイナンシャルアドバイザー)会員の中から希望者をスカウトするか、FAからのオファーを受けて承認するかで担当FAを選定します。専門家が進めるM&Aを確認しながら、安心して進められるサービスです。
ポイント
- 入会・案件登録には審査が必要
- M&Aの業務プロセスをシステム上で可視化できる
- 利用料無料。FA会員選択で、入会登録料20万円、成果報酬50万円~の4プラン
M&Aナビ
M&Aナビは、売り手・買い手ともに会員登録料、利用料のほか、成約料もかからないM&Aマッチングプラットフォームです。ユーザー同士で直接交渉を申し込めるので、自分でスピーディに進められるほか、初心者ならプロのアドバイザーによる手厚いサポートも受けられるので、安心して利用できます。
ポイント
- 契約成立までサポートする多様なサービスがある
- プロのサポートがあるので初心者も安心
- 売り手・買い手共に完全無料
fundbook(ファンドブック)
fundbookは、仲介会社が提供するM&Aマッチングサイトで、マッチングから成約までワンストップでサポートされるサービスです。独自のプラットフォーム上で、アドバイザーへの相談やデータの一元管理などができ、効率的な取引が可能です。全国のあらゆる業種に対応しており、専門アドバイザーのサポートも充実しています。
ポイント
- ワンストップサービスなのでスピーディに契約が進む
- 地方も含め全国の多様な業種・業態に対応
- 売り手無料、買い手は成功報酬として1~5%(2,500万円が下限)
株式会社fundbook
ファンドブックは、M&A(企業の合併・買収)に特化したマッチングプラットフォームです。企業の売却を考えているオーナーと、事業を買収したい企業や投資家をつなげることで、スムーズなM&Aを実現します。
M&A DX
M&A DXは、公認会計士、税理士、弁護士などと専門的な有資格者がチームとして機能することで、M&Aの相談から成約、更に企業の統合も一任できるサービスです。M&A DXは、経営者様およびその家族だけではなく、従業員や取引先、またその地域のあらゆる方を、アナログ領域とデジタル領域を融合したコンサルティング業務を通じて、「友好的承継で、すべての人を幸せに」することを経営理念にしています。
ポイント
- M&Aによる損失をカバーする損害保険の無料付保 ※所定の条件を満たすM&A案件に限る
-
経営者の悩みをまるっと解決する24の豊富なサービスライン
-
東京、大阪、名古屋、福岡を拠点とし、
全国の経営者の近くで寄り添ったサービスを提供
M&Aベストパートナーズ
M&Aベストパートナーズは、株式会社M&
ポイント
- 業界特化の専任アドバイザーが一気通貫でフルサポート
- 豊富な企業ネットワークと実績で最もシナジーのある企業様をご紹
介 - 日本全国に8カ所の支店を展開し、地方のM&Aも積極的にご支援
自社にあったM&Aマッチングサイトを見つけよう
M&Aマッチングサイトは、後継者問題で悩む事業者が増えたことや、自分で相手先を選べること、効率よく交渉や契約を進められることから、利用が増えているサービスです。直接相手と交渉できるプラットフォームや、アドバイザーを契約して交渉できるものもあり、それぞれ特徴や料金体系が異なります。また、サービスによって得意な業種や地域などが異なるので、自社の目的に合ったサイトを選ぶようにしましょう。
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